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新作「透明人間に告ぐ 前編」です [ToHeart2]

 ようやくというかなんというか、2ヵ月半ぶりくらいにToHeart2SSの新作をアップできました。…といっても前編だけなんだけど。「透明人間に告ぐ 前編」のリリースです
 ここ数ヶ月間の間、とにかくスランプとしか言いようのない状態で、書いては消し、書いては消しの繰り返し。原因は明白で、自分の中である疑問がずっとこびりついていたから。その疑問とは「SSとは何か」というもの。いわば、二次創作というものの正体とはなんなのか、というものです。
 「雨に歌えば」から始まった白詰草名義でのToHeart2の二次創作ですが、進めていくうちにこの疑問が大きくなり、「霧と茜の贈り物」を書き上げたくらいから、完全に前が見えなくなった。二次創作の理想形がわからない、求められるものがわからない…。
 その問いを自分自身に問いかける毎日でした。そんななかでも「手毬唄」「バスタイム in 修学旅行」など、最萌支援の物は何とか書き上げたのですが、あれはほとんど「最萌」というイベントが持つ熱気に背中を押してもらったから書けたような物で、それがなければ多分リリースにはこぎつけられなかった。
 思えば「雨に歌えば」だって最萌トーナメントの支援として書き始めたものだから、ある意味最萌が終了した時点で、書けなくなるのは明白だったのかもしれませんが…。
 しかし、そうは言っても、アクセスカウンタは回る。書けない、スランプだといっている間にも回り続け、最後にリリースした「バスタイム in 修学旅行」から2ヶ月何一つリリースしない間に、いつの間にか2万アクセス以上も回ってしまった。
 その中の何割の人が自分の作品を楽しみにしてきてくれたのかはわからない。中には、何とか文句をつけてやろうと、ネタを探しに来た人だっていたかもしれない。
 でも、この中には間違いなく白詰草が書いたものを純粋に読みたくて来てくれた人がいると思う。うぬぼれかも知れないけれど、全体の1%に満たないかもしれないけれど、それでもいると信じる。
 だから、このままフェードアウトするわけには行かない。予告しているものや、連作が途中になってしまっている物だってある。少なくとも、自分が「これだ」と納得できるものを書き上げるまでは辞めるわけにいかない。もうそれだけが推進力でしたね。
 そんな中で、ようやくひとつの結論を自分の中に出した。
 それについて明白に語ることは、アマチュアとはいえ物書きの端くれとしては避けざるを得ない。信念は創作の中にこそ宿るべきだから。
 ただひとつ書けることがあるならば、「信じられるものを書く」ということです。
 だから――新作「透明人間に告ぐ」は、これまでの白詰草SS、ひいては神居鈴名義のオリジナル小説群となんら変わりない手順で構築し、なんら変わりない手法で執筆し、なんら変わりない信念で仕上げました。
 肌触りも、質感も、文章も、いつもの白詰草そのものです。そして、これがいま提出できる回答です。

 歩く先に必ず求めるものがあると信じる道。いまは、その道を一歩一歩踏みしめながら進んでいくだけです。

2006年12月10日


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