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Season ――曲名シリーズ、一曲目 [ToHeart2]

サイトのエッセイにも書きましたが、Seasonは初恋の思い出の曲。数多くのZardの曲でも、この曲はとりわけ思い入れがあり、自分の中で別格として扱っている特別な曲です。
坂井泉水の絶頂期に作詞され、ベスト盤を除けばおそらくもっとも売れたであろうアルバム「揺れる想い」に収録されながら、逆に、他曲の秀逸さに埋没してしまった感のある不運な曲。しかし、卒業の日の風景の一瞬を切り取った切ない歌詞は、坂井泉水独特のみずみずしい感性で織り上げられ、他のどの曲にも引けを取らない――あるいは、他を凌駕するほどに説得力を持って聴き手の心に訴えかける秀逸なもの。
ベスト盤のどれにも収録されなかった曲ですが、ぜひいちどは聴いてほしい、初期Zardの名曲です。

――坂井泉水の訃報を聞いた時、目の前が真っ暗になり、以降何もやる気が起きず、ただ漫然と会社の仕事を右から左へと作業していくだけの日々が続きました。Zardの曲を聴いては泣く夜はいまでも続いています。
そんな中で、ついに生きている間に会う事の叶わなかった坂井泉水に、自分は果たしてどんな恩返しができるのだろうと考えた。面識もない、ただの有象無象のファンですが、彼女の歌声にいつも手を引かれながら育ってきた。そのことを、彼女に届く届かないはともかく、何かの形にしたい。そんな事を考えていた果てに、このベストアルバムの作成を思いついた。

そう、ベストアルバムです。一介のアマチュア物書きが作る、Zardのベストアルバム。
ひとつひとつ、思い出に残る曲や大好きな曲を小説に仕立てよう。それが、自分にできること――。
一曲目はもちろん、あの曲しかあり得ない。もっとも深く私の心に残っている曲。私の初恋を鮮やかに、そして切なく彩ったあの曲。「Season」しかあり得ない。
これを、草壁優季と並んでToHeart2の中でもっとも好きな女の子、柚原このみの思い出に乗せて織り上げました。坂井泉水の歌詞には遠く及ばない稚拙な文章ですが、いまの自分にできる、これが精一杯の"ありがとう"。
せめて、読んでくれた人の心に、その人の忘れる事のできない"Season"が思い出されるよう、いまは願うばかりです。

これからあと8曲続く、白詰草が贈るZardのベストアルバム。ぜひ、楽しんでください。そして、できることならば――、一曲でもいい、あの音楽の妖精、坂井泉水が歌う曲を、実際に聴いてみてほしい。
そこにはきっと、あなたの心を揺らす、何かがあるはずだから。

――2007年6月3日 白詰草


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